2022年2月定例月議会一般質問議事録【消防体制について】
PA連携と女性消防職員についてです。
どちらも市民の方々に関心をお寄せいただけたら幸いです。
消防体制についてお伺いします。
先日市内において救急車を呼んだ方から、「救急車を呼んだところ、消防ポンプ車が到着して驚いた。消防隊が救命処置をしてくれたおかげで命が助かった。」とお話をお伺いしました。日夜様々な対策を講じながらコロナ禍における救急活動を行っている消防職員の皆様には感謝の念に堪えません。
昨年8月から市内全域で救命率の向上を目的に、傷病者が心肺停止状態にあるなど、緊急度の高い救急事案に対して消防車と救急車を同時出動させるPA連携の運用が開始されました。これまでPA連携は、救急隊が配置されていない地域で限定的に行われていましたが、市内全域で行われることにより救命率が向上することが期待されます。
来月からは消防ポンプ車に救急サイレンを追加装備し、近隣住民が近くで火災が発生したと誤解が生じることがないよう工夫もされると伺っています。救命処置や救護活動がスムーズに行くよう今後さらに市民の方々にPA連携の取組について知って頂きたいと思います。
改めてPA連携の出動状況とその効果についてお伺いします。
喜田消防局長
消防体制についてのお尋ねにお答えいたします。PA連携の出動状況とその効果についてです。運用開始しました昨年8月から本年1月までの半年間のPA連携の出動件数は653件で消防隊が先行して救命処置を行ったケースは60件でした。またPA連携において心肺停止の傷病者が社会復帰をした事案は4件あり、うち先行した消防隊の救命処置による社会復帰した事案は1件でした。
救命率の向上を図る上ではいち早く適切な救命処置を行うことが重要であり、PA連携出動の効果は高いものであると考えております。
消防庁では、令和8年度当初までに女性消防職員の割合を5%に引き上げることを共通目標としています。令和2年4月1日現在、全国の女性消防職員の割合は約3%とまだまだ少ない状況であり、警察や自衛隊、海上保安庁と比較しても最も低水準と指摘されています。令和2年の調査では全国の女性消防職員がいない本部は154本部であり、全体の約2割という状態でもありましたが、現在の女性消防職員の人数と全体に占める割合についてお伺いします。
A.現在の女性消防職員の人数と全体に占める割合についてでありますが、現在5名の女性消防職員が在籍し本市消防職員428名に占める割合は1.2%となっております。
女性採用を増加させる独自の取組を行っている消防本部は少数と言われ、女性が増えない要因は女性が働く職場であるというイメージが希薄であるからとも指摘されています。受験者数を増加させるためにもこれから社会人になる女性層に積極的にPR活動をしていかなければなりません。女性の方にも不安なく消防職員になって頂けるよう、それぞれの規模の本部の状況に応じて、計画的に女性消防職員を増加させる工夫と取組を実施していくことが必要と思われますが、今後どのような女性消防職員の採用を考えているのかお考えをお伺いします。
A.今後どのような女性消防職員の採用を考えているのかというお尋ねでありますが、採用に関しては性別に関係なく均等な機会を与えなければならないため、まずは女性の受験者数を増やしていく取組が必要であると考えています。
現在消防の魅力や女性消防職員の活躍をポスター、リーフレットやHP、SNS、就職ガイダンス等で紹介しており、今後も積極的にPRを行い、意欲を持った多くの方々が採用試験に応募して頂けるよう取り組んでまいります。
先日、現役の女性消防職員の方とお話をさせて頂きました。本市消防局では、女性のライフステージに応じた配置や取組が行われており、安心感ややりがいを持ってお仕事をされている様子が伺えました。特に女性傷病者を救命した際に、「女性隊員の方がこられて安心感があった、と言って頂けたのが嬉しかった。」とおっしゃられた事が印象的でした。このように救急においては、女性傷病者を扱う際に相手に抵抗感を与えずに活動できるなど、住民サービスをより向上させる効果があると考えます。本市では消防活動において女性消防職員の力をどのように活かしているのか、また今後どのように活かしていくのかお伺いします。
A.次に本市では消防活動において女性消防職員の力をどのように活かしているのか、また今後どのように活かしていくのかというお尋ねであります。現在、女性消防職員は女性や高齢者、子どもなどに対しより一層の安心感を与えられるよう、また市民に対して身近な存在である救急隊員や消防隊員として活動しております。今後はこれらの消防活動以外にも活躍できるよう働きやすい環境つくりに努めながら組織の活性化や市民サービスの向上に努めて参ります。
平成27年度における消防庁の調べでは、庁舎における女性用施設の整備が不十分で施設に不満を感じる女性消防職員の割合は4割を超えているとの結果でした。女性消防職員が不自由を感じることなく仕事に取り組めるよう女性専用トイレや浴室、仮眠室など環境の整備は必要です。また家庭と仕事が両立出来るための支援も必要であると考えます。そこで女性消防職員用の専用施設の整備状況についてお伺いしこの質問を終わります。
A.女性消防職員の専用施設の整備状況についてであります。女性職員専用施設として仮眠室、浴室、洗濯室など専用施設に配置した箇所は12カ所ある消防施設のうち6カ所であります。今後も採用状況や人員配置を勘案しながら建物改修などの機会をとらえ専用施設を整備するなど女性が働きやすい環境整備に努めてまいります。
2022年03月02日 09:48