令和5年9月定例会一般質問議事録【部活動の熱中症対策について】
今年七月二十八日に、山形県米沢市で部活動から帰宅中だった中学一年の女子生徒が熱中症と見られる症状で亡くなった事故が起こりました。部活動の熱中症対策としては、二〇二一年に環境省と文科省が「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」をまとめ、各自治体が熱中症事故防止対策のガイドラインを策定しているとのことですが、今回のケースでは暑さ指数を測定せず、ガイドラインの周知徹底が十分でなかったことが事故の要因であったとのことです。
部活動は、より高い水準の技能や記録に挑戦することで生きる力を育成することができるなど、生徒にとって有意義な活動であると考えておりますが、活動を行う上では十分に安全対策を取ることが必要であると思います。三重県教育委員会では、この事故を受け、暑さ指数が三十一度以上の場合、運動中止するという熱中症対策の強化を行いました。
県内においても猛暑日が続き、連日のように熱中症警戒アラートが発表され、小松市では観測史上最高の四十度を観測しました。改めて、本県においても部活動の熱中症対策を強化する必要があると感じました。
そこで、今年、部活動中に熱中症により救急搬送されたケースはあったのか、また部活動の熱中症対策をどのように行ったのか、お伺いします。
◎教育長
部活動中の熱中症についてであります。部活動中に熱中症と見られる症状で緊急搬送された件数につきましては、昨年度が三件三名、今年度は五件六名、報告を受けております。
熱中症対策につきましては、県立学校では石川の学校安全指針を踏まえ、各校ごとに作成している危機管理マニュアルに基づき、子供たちの命を守る観点から、環境省が発表いたします熱中症警戒アラートや暑さ指数のほか、各校ごとの暑さ指数の計測数値を参考に活動の中止や内容の変更等を判断しており、部活動を実施できると判断した場合においても小まめな水分補給や十分な休憩のほか、比較的気温が低くなる時間帯の活動に変更するなど必要な措置を講じているところであります。
また、県教委では市町教委に対しまして、令和三年六月に学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引きを活用いたしまして暑さ指数を基準とする対策、体制を事前に整えるなど熱中症の予防に万全を期すよう通知しておりまして、県立学校同様、熱中症警戒アラートや暑さ指数を参考に部活動の中止も含め適切に対応するよう指導してきたところであります。
今後とも、熱中対策には万全を期してまいりたいと考えております。
2023年10月03日 11:39