12月議会の議事録が出来上がりましたので、これから順番に質問と答弁の議事録をアップしてまいります。
最初によくいただく要望から今回、子ども見守りボランティア(見守り隊)について質問を致しました。
以下議事録です。
【子ども見守りボランティアについて】
子ども見守りボランティアについてお伺いします。
児童生徒の登下校を見守る地域のボランティア従事者の減少と担い手の確保が課題となっています。見守りボランティアの高齢化や、定年退職の延長等が、なり手不足に拍車をかけていると指摘されています。私がご相談を頂いた北部地区の町会では見守りボランティアの平均年齢が75歳であり、担い手不足が深刻化していました。
現在、市内の見守りボランティアの年齢は主に60代から80代となっており、平均年齢は70代半ばであると伺っています。定年退職の延長は今後も広がることが予想されており、さらに担い手不足が加速するのではないかと懸念しております。実際に、現在見守り活動をされている方から、地域で担い手確保のために、目ぼしい人にお願いに回っているが、断られることが多いというお声を聞きました。
まずは、市民の皆さんに見守り活動の実態と課題、そして重要性について理解して頂きたいと思っています。そこで最初に、
子ども見守りボランティアの今年度の人数と過去5年間の推移についてお伺いします。
(野口教育長)
子ども見守りボランティアについてご質問を頂きました。はじめに子ども見守りボランティアの今年度の人数と過去5年間の推移についてお答えします。子ども見守りボランティアの人数は今年度は11月末現在で5242人であり平成27年度の5941人から5年間で699人であり約⒓%の減少となっております。
見守りボランティアは2001年に大阪教育大付属池田小学校で起きた児童殺傷事件を受けて、全国で最初に金沢市北部地域の有志の皆さんで始まった活動であると伺っております。現在、地域によっては見守り隊、スクールガード、見守りボランティアなど名称は様々ですが、各地の通学路に立って雨の日も夏の猛暑の中でも児童生徒の安全に気を配り見守り活動をされている皆さんには改めて感謝と敬意を申し上げます。
道路上における13歳未満の子どもが被害者となる犯罪は全国的には平成26年度からほぼ横ばいの状態が続いており、事件の発生時間は平日の15時から18時と下校時間に集中しています。児童生徒が一番犯罪に巻き込まれやすい時間帯に1時間から2時間通学路に立って頂けることは大きな安心感につながり、また同時に地域の防犯面においても役立つことになります。しかし、実際には高齢の見守りボランティアの方々が時には悪天候の中で長時間に渡り立ち続けることは体力的にも大変きついものがあると伺っております。
また本市では今年は、例年になく熊が相次いで出没しており、不審者だけでなく熊からも児童生徒たちを守っていかなければなりません。まさに命がけの見守り活動ではないかと思います。本市としても見守り活動の重要性を今一度ご理解して頂き、ボランティアとは言え、命を守る大きな役割を担ってくださっている子ども見守りボランティアに何らかの形でサポートして頂きたいと考えます。
そこで子ども見守りボランティアに対して現在、市ではどのような支援をしているのかお伺いします。
(野口教育長)
子ども見守りボランティアの方に対して行っている支援についてお答えします。今ほどお答えしましたが、5千人を超える多くの方にお力添えを頂いております。そうした方々が安心して活動できますように市において登録者の市民協働サポート保険の加入や必要に応じて活動用ベスト、手帳、名札ケースを貸与しているほか見守り活動に従事する各団体の連絡協議の場である金沢市子ども見守りボランティア協議会の開催を支援させて頂いております。
先般、子ども見守りボランティアの高齢化や新たななり手となる人材が不足するなどを理由に、ボランティアに携わる方々から、市PTA協議会に協力を要請したとの報道がありました。保護者自らも学校の運営に参画しているという意識をもって見守りボランティアに関わっていくことも大切だと考えます。通学路の安全点検、危険箇所の周知等を幅広い層で認識して頂き、より多くの人が子どもや地域を見守る活動に参加してほしいと思っています。しかしながら、共働き世帯が多い中で、平日の朝夕に見守りボランティア活動に参加することは難しいという意見もあります。見守りボランティアの方からは、「朝、通学の集中する時間帯は一ヶ所につき10分から15分程度であり、その時間帯だけでも良いから参加してほしい」という声をお聞きしています。短時間だけボランティアを呼びかける方法もあるのではないかと思います。加えて普段の日常生活の中で、例えば散歩や買い物をしながら、子どもを見守る「ながら見守り」をさらに推進するなど、負担が少なく参加しやすい取り組みを行っていくことも必要ではないかと考えます。
中にはすでにPTAとの連携で見守り活動に取り組んでいる地区もあると伺っていますが、市全体の取り組みとして拡充するために、
地域や学校、家庭との連携を図り、地域で子どもを見守り、育てる取り組みを市としてもっと支援すべきと考えますが、教育長の見解をお伺いします。
(野口教育長)
本市では保護者や住民が地域ぐるみで積極的に学校運営や教育活動に参画する地域学校共同活動が展開されており、その活動の一環として子ども見守り隊と連携して登下校時の子どもの見守り活動が実施されております。今後も子ども見守り活動が持続的な活動となりますよう地域学校共同活動の核となる地域コーディネーターの質の向上や連携強化を通じて拡充に努めてまいりたいと思います。
2020年12月21日 15:49