反響が多かった質問ですので、質問と答弁をそのままアップしたいと思います。
ペットの同行避難について
現在、ペットの数が15歳未満の子どもの数よりも多くなりました。日本は、子どものいる家庭よりペットを飼育している家庭のほうが多くなり、単なるペットという位置づけを超えて家族や友人の一員としての伴侶動物として認識されるようになってきています。
現在、被災時には飼い主はペットと同行避難することが原則となっていますが、知らない方も多く存在し、また受入れ体制も十分とは言えません。
2011年の東日本大震災では多くのペットが飼い主と離ればなれになり放浪動物が増加し、住民への危害や生態系への影響が懸念されました。また飼い主の安全の確保、心のケアの観点からもペットの同行避難の重要性が議論されるようになり、環境省は2013年に「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を策定し、動物愛護の観点のみならず住民の安全や公衆衛生、飼い主を守る側面から様々な取り組みを行いました。しかしながら、2016年の熊本地震では被災者が知識不足や動物アレルギーへの配慮から、車中泊をしたり、倒壊の恐れがある自宅へ戻ったり、避難所へ行くことをためらうケースもあったとのことです。こうした事例を受けて今年5月29日に国の「防災基本計画」が修正され、市町村の努力義務として、指定避難所における家庭動物のための避難スペースの確保、地元獣医師会や動物取扱業者との連携が加えられました。石川県では昨年10月に石川県獣医師会と災害協定を締結し、避難所におけるペットの適正飼育指導や、負傷または飼い主とはぐれたペットの保護などを行うとしています。
他都市の先行事例を参考にしながら本市でもペットの同行避難に積極的に取り組んで頂きたいと思いますが、
本市の取り組みと今後についてお伺いします。
(市長答弁)ペットの避難についてお尋ねがありました。
2016年の熊本地震で大変クローズアップされました。それ以降地域防災計画を改定するとともに避難所運営マニュアルにペットの同行避難についても明記しているところであります。ただペットを屋内に入れるということについてはやはり色んなアレルギーをお持ちの方もいらっしゃいますのでなかなか難しいのではないかと思っています。禁止というふうにさせて頂いております。ペットにつきましては駐輪場等での屋外にお願いしているところであります。今後は国のガイドライン等の動向や他都市の取り組みも参考に、いくつか具体的な例もいただきましたので先行自治体の事例も参考にしながら市としてどんなことが出来るか研究させて頂きたいと思います。
広報啓発活動についてお伺いします。
ペットとの同行避難をスムーズに進めるためには、平常時から受入れ体制を整えることや飼い主を含めた住民への啓発が必要となってきます。避難所では動物が苦手な方や、アレルギーをお持ちの方もいらっしゃいます。またペット同行避難自体を知らない方もたくさんいらっしゃいます。大勢の人が共同生活を送る避難所において、ペットに関するトラブルが生じないようにしなければなりません。
自治体によって普及啓発活動の取り組みは様々であり、飼い主への責任を促すために朝霞市や豊橋市などのようにペット災害手帳を発行している自治体も複数存在しています。ペット同行避難における啓発活動の一環として市の公式ホームページでの周知、また本市でも過去に1度経験がありますが、ペット同行避難訓練の積極的な実施があげられます。まだまだ知られていないペット同行避難の普及啓発に有効であると考えます。
そこで本市としても市の公式ホームページにペット同行避難について説明を加えて頂きたいと思いますがお考えをお伺いします。
(市長答弁)ホームページにしっかりそのことを載せるべきではないかということでした。
多くの方に知って頂けなければならない、ペットと避難が出来ると思っていたけれども現場でトラブルがあってはいけませんので様々な周知が必要であると思っています。その一つの大切なツールがご指摘頂きました市のホームページであると思っていますので、その市のホームページの記載ということも考えていきたいと思っています。
ペットの同伴避難についてお伺いします。
ペットの同行避難ではペットスペースは基本的には屋外になります。雨天時のために屋根のある駐輪場などが最も利用されています。本市の避難所運営マニュアルにおいてもペットスペースは駐輪場か別棟の空き倉庫等となっています。しかしながら、大きな水害が発生した場合にはこうした屋外のペットスペースでは対応が困難になると想定されます。
2018年7月に発生した西日本豪雨の際には、行政主導では全国初といわれるペット同伴避難所が総社市に開設されました。ペット同伴避難所であれば屋内にてペットと一緒に過ごすことが出来ます。現在、自治体のペット同伴避難所が増えつつあります。
本市においても将来的には水害を想定しペット受入れ可の避難所を設ける必要があるのではないかと思いますがお考えをお伺いします。
(市長答弁)将来的にはペット受入れ可の避難所も考えてほしいということでした。ペットは飼い主にとっては家族でありますのでずっと避難するときも一緒にいたいというお気持ちは私は十分理解できるところであります。ただ動物が苦手な方、アレルギーをお持ちの方もいらっしゃいます、なかなか調整は課題があると思っています。まずはコロナ禍でありますので、コロナ禍での対応というものを最優先に考えていきたいと思っていますので、今現在はペットスペースの確保はなかなか課題が大きいと思っています。ただ先程も具体例をいくつかお示し頂きました。先行自治体の事例も参考にしながら避難所を運営する地域の自主防災組織の方々とともに研究していきたいと思います。
2020年09月16日 12:47