念願であった市立保育所のICT化がこの質問(提案)を通じて実現しました。ご理解頂きました執行部と市長に心からの感謝です。
こちらも地元紙で報道されることとなりました。これで、手書き作業が減りタブレットの導入によって保育士さんの負担が軽減されます。
以下議事録です
Q.市立保育所の保育士が働き続けられる環境の整備についてお伺いします。本市では、保育定員に対して十分な保育士の確保が困難な状況が続いています。市の様々な取組により、若手保育士の数は増えましたが、ベテラン保育士の数は依然として低いままであり、現場では若手保育士をサポートしていく職員がほとんどいない状況となっています。モデルとなるベテラン保育士が少ないことで、5年後、10年後の保育士としてのキャリアが描けない、精神的なプレッシャーや業務負担が大きいという声をお聞きします。幅広い保育人材を確保し、質の高い保育サービスを維持するためにも若手保育士の育成とベテラン保育士の離職防止が喫緊の課題です。
そこで
年齢が若く経験の浅い正規保育士を今後どのように育成していくのか、また
保育士が長く働き続けられる環境の整備をどのように具現化するのか市長にお伺いします。
(山野市長)
市立保育所、年の若い方が増えてきました。その育成についておたずねがありました。ベテラン保育士の人材不足により若手保育士のサポート体制の充実が課題だと思っています。
昨年度幼児教育センターを開設いたしました。新たに保育所長経験者である保育士サポーターを配置し子どもへの接し方や保護者への対応等について指導助言を行っていくということであります。また若手の保育士さん同士がお互いに保育現場を参観をし、保育内容の改善に向けて意見交換会も行っているところであります。様々な実地研修を通して保育実践力の向上をはかっています。今後とも若手保育士が幼児教育の楽しさとともに保育士としてのやりがいを実感出来るようなサポート体制を充実し育成に努めていきたいと思っています。
何よりも長く働きつづけられる環境を作っていくことが大切であると思っています。昨年度の市立保育所のあり方検討会の結果をふまえ業務の効率化、業務改善、働き方改革を両輪とし取り組んでいるところであります。
Q.保育士が長く働き続けられる環境を整備していくには、業務を効率化させる保育のICT化が必要不可欠です。保育計画や業務記録、保護者との連絡等は手書きで行われているからです。時間がかかる手作業が多いと、保育に費やす時間が削られ、残業にもつながります。
本市では昨年度、登降園の管理システムの導入により、すべての市立保育所にタブレット端末2台が配備されました。また外国籍の子どもが多い保育所での翻訳機の導入を行っているとお聞きしています。
しかし、タブレットは各保育所に2台ずつしか配備されていないため、職員同士シェアして使用する必要があります。そのため、業務の隙間時間に保育記録や保育計画をタブレットで作成することが出来ない、新型コロナの影響によりなくなった行事の代わりに保育所内の様子を保護者にタイムリーに発信したくても出来ないという課題が生じています。最低限、各クラスに1台ずつタブレットを配備する必要があるのではないでしょうか。
私は、昨年の9月定例月議会でも保育のICT化を進めるべきではないかと質問をし、市長からは「保育計画や業務記録等を一元的に管理する保育業務支援システムの導入を検討する」という答弁を頂きました。現在、民間の保育所等では約8割近くが保育記録の電子化のためのシステムを導入してますが、市立保育所では導入していない状態です。ぜひ早期実現を図って頂き、保育士の負担軽減と業務効率化に積極的に取り組んでほしいと思います。改めて、
ICT化モデル事業の目的と状況について伺います。
保育のICT化事業は2017年から国で推進され、また本市では庁内DX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されているにも関わらず、保育のICT化事業は未だモデル事業の段階です。保育のICT化事業は2年のモデル事業ですが、
今後前倒しして本格的に進めるお考えはないか市長にお伺いします。
(山野市長)
ICTモデル事業のことについておたずねがありました。
これを進めていくことにより業務の効率化をはかり本来の業務であります子どもと向き合う時間を確保し職員の負担軽減、離職防止への効果を検証するものであります。現在2つの市立保育所において保育業務支援システムを導入するとともに、全クラスにタブレットを設置し保育士の事務負担の軽減など導入の効果について検証しているものであります。2年間の準備期間を見込んでいたところでありますが、モデル事業の検証を早急にすすめるとともに、システム導入に向けた環境整備を行うことで、ご指摘ありましたように前倒しさせて頂けばと思っています。令和4年度中を目標に全市立保育所で本格運用出来るように、検討を進めていくところであります。
Q.次に保育士からは、絵本が少なく、また玩具が古いなど保育環境の整備を求める声があります。また、市立保育所では、保育士がいすやパーテーション等の日常使用する保育用品の製作を行っているとも聞いており、加えて季節やイベントに合わせた保育室等の装飾も行っています。こうした状況が保育士の業務負担を招く一因にもなっています。本来であれば、保育の振り返りや研修に力を入れるべきである時間が多くの周辺業務によって遮られている状況です。現場の課題を検証しながら改めて
保育環境の整備を進めるべきではないかと思いますが、お考えをお伺いします。
(山野市長)
働く保育環境の整備、改めてご指摘も頂きました。保育用品の整備も進めなければなりません。保育支援者を配置することで給食や午睡の準備、保育用品の消毒など保育にかかる周辺業務の軽減についても取り組んできたところであります。
引き続き現場の声をお聞きしながら保育環境の整備に努めてまいります。
Q.保育士のライフステージに応じた多様で柔軟な働き方についてお伺いします。本市では近年20代の保育士を中心に中途退職者が増えています。多くが結婚、出産、育児が影響しているとのことです。産育休取得者や短時間勤務職員等で不足する保育士については、非正規保育士で対応していますが、近年の保育士不足から十分な人数を確保出来ず結果として保育士数が減少しています。
保育士の定着と確保のためには、保育士が仕事と子育てが両立出来る働き方、また産育休から職場復帰しやすい環境の整備が必要です。そこで、
本市ではライフステージに応じた多様で柔軟な働き方を今後どのように進めていくのかお考えをお伺いします。
(山野市長)
ライフステージに応じた多様で柔軟な働き方が必要ではないかということです。
職員定数を改定し、今年度より保育士、保健師、事務職など育児休業が多い職場で非正規職員を代替として配置することで育児休業を取得しやすい体制を整えたところであります。
これに加え産育休から職場復帰した際の時短勤務の実施など、今後とも保育士に限らずすべての職員にとって働きやすい職場環境の確保に努めてまいります。
2021年09月21日 13:23